怪盗ジョーカー

□公園のカマイタチ
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シャドウ
俺にとっての、ライバルである。
奴とは、小さい時に出会って、そこから恨まれ続くけた(正直俺はあの事件がなければ、忘れてたけどな。

「………あ」
「ジョーカー……」
水面に桜が散る季節。
俺は妖怪が出るとの都市伝説がある公園の、木漏れ日が差すベンチで、昔を回想していた。
そこにシャドウが来たから、俺の回想は邪魔された。
「どうしたんだ?」
「お前こそ。ジョーカー」
「俺は仕事をし過ぎて疲れたから小休止中なんだけど」
「そう、か……」
隣に座ってくるシャドウ。
何だよ、一体……。
「ジョーカー。ここの噂、知ってるか?」
「妖怪の話だろ?そんなの居るわけ………」
思い出した!いつかどっかの小学校に入った時、絵画の妖怪に、出会ったな。
妖怪は、厄介だ。
「なあシャドウ。俺の飛行船に行かないか?」
「どうした?急に」
「ほら、腹減ったし」
「………」
ややこしい事には、もう関わりたくない。だから、この場から立ち去ろう。
シャドウを立たせ、ベンチから離れようとした時だった。
「ジョーカー!」
俺は何がなんだか分からなかった。突風が吹き荒れて。
多分妖怪の攻撃を受けたんだ。
「うわっ!」
「くそっ!ジョーカー!!」
身体を、風か何か出来られたようだった。風、ではないか。鋭い刃物に近いな。
「大丈夫か?!」
「あぁ……」
慌てて駆け寄って来るシャドウ。
俺は痛みに耐えながら、辺りを見渡した。
何も、居ない?
じゃあ、何で………。
よく見ると、シャドウは無傷。それに、俺の周りの木は切られていたが、シャドウの周りは何一つ傷がない。
どう言う事だ?
「………取り敢えず、此処から離れよう」
シャドウに抱えられ、俺たちはこの場から立ち去った。



ハチを呼んで、飛行船に乗る。
ハチが驚いて、慌てて飛んできた。シャドウに説明させた。
一休み。ソファーに横になる。
「ジョーカー。パソコン、借りても良いか?」
「ああ、いーぜー」
何か調べるのかな?
しばらくして、ハチが昼飯を持って来てくれた。
「ジョーカーさん。血のために肉にしたっすから」
「サンキュー!」
「シャドウは野菜炒めっす」
「……………ありがとう」
最近、シャドウって、優しい?まさか〜
気のせいだな!
「ジョーカー」
「ん?」
「こんな記事があった」
シャドウがパソコンの画面を指差した。
あの公園の近くで、ロケット打ち上げ実験をしている………?なんつー非常識な!
待てよ?つまり………。
はは〜ん、理解できたぜ!
「シャドウ。あそこの公園。妖怪なんか居ねーんだ。やっぱり」
「なら、何故お前はそんな傷を……」
「良く考えて見ろよ?何で俺の周りの木は切り刻まれ、シャドウの周りの木は無傷なんだ?」
「………?」
「このロケット打ち上げ実験。これさ」
「はっ?」
「つまり、ロケット打ち上げの際に、風が出るだろ?それはかなりの威力を持っている」
「あ、なるほど……」
「まさか、風、だったとはな〜。いやー、良かった!妖怪じゃなくて!」
妖怪って、みんな気持ち悪いじゃん?だから、嫌いなんだよな〜。
「イテテ……」
「馬鹿!寝てろ!」
「けど、ロケット打ち上げ実験の基地を、爆破しなきゃ」
「………」
シャドウは俺を寝かせ、飛行船から飛び出した。
「何を考えてるんすかね、あの人は」
「だよな、ハチ」
「ほらジョーカーさん。寝て下さい」
「はーい」
眠くないんだけどな〜。
後日、ロケット打ち上げ実験が何者かによって全て破壊されたと言うニュースを目にした。
サンキュー、シャドウ!
あれ、本当に優しくなってる………?



END


(あとがき)
焙烙火矢様、素敵なリクエスト、ありがとうございました!
いつもはシャドウ×ジョーカー、とかを書いているのですが、今回の場合は逆なので、ちょっと書くのが難しかったです!なので、あのような内容となってしまいました・・・!
気に入って頂ければ、幸いです・・・・!

ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
(元ネタはあの医者漫画です)

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