novel
□哀傘 3
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めいきょう
その日は、明境高校とその付属中学校との合同園遊会の日だった。
「ふぁぁ…何だって僕がこんな場所に居なければいけんないんだ…」
ほそかわつばさ
そう呟いたのは細河 翼で。
その言葉に間髪入れず、
「…それは貴方が今年度の司会進行だからじゃ無いでしょうか…。後、予算の事とか…」
たかつひすい
と、横に居た高津 翡翠がそう返す。
その言葉にがくりと俯いた翼は
「…そんなこと言われてもな、仕事はきちんと片付けているつもりではいるんだが…」
これ以上やれって言われても頭がはち切れてしまうよ…。
うなだれてそう呟いた。