世界一初恋～小野寺律の場合～
□2月14日②
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だとしてもどういう理由なのか、高野には皆目見当がつかない。
「何」
苛々を抑えられない声音で尋ねると、小野寺はたどたどしく言ってきた。
『…その、お休み中にすいません。……開けて頂けますか？』
「…………待って」
高野はそれだけ告げると、インターフォンの通話を切った。小野寺が何を考えているのか分からないが、あっちから訪ねてくるのは珍しい。
心のどこかで少しだけ喜びながら、高野は玄関に向かった。
扉を開けるとコートを着て赤い顔をしている小野寺が、俯きながら待っていた。