夢の棚 2

□質問です、能見さん!
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#1「おはよう、佑奈ちゃん」




『おはようございます!』




#7「ええ声やのお〜」




『ありがとうございます!』




#0「元気出るねこういう子がいると」




『そうですか?』









一人ひとりに声をかけてもらって始まる私のお仕事。






この春から阪神の選手の方々をサポートすることになって




すぐに打ち解けたのは




きっと私が金本監督の妹だから。








…いや、妹だからって似てないからね?




あんなにムキムキじゃないし…





けど元気さは似てるって言われる。







私お兄ちゃんには誇りと尊敬を持ってるからそう言われるの嬉しいんだけどね









#14「ちょっと静かにして」




『え…あっ、すみません…!』










ただ、1人だけ苦手な人がいる。






能見篤史、さん。






何を考えているかわからない(失礼)








練習にストイックで






皆が帰ったあとも投球練習してい る







今からイメージトレーニングを始めるようで。








尊敬しているけど、






仲良くはなれないかも。








そんな心に思わず苦笑いしてしまう。







ーーーどんな人とでも仲良くなれる




ーーーそれがわたしの長所なのに。









#1「…ふぅん」




#00「どうしました、トリさん」




#1「いや?なんでもないよ」









意味深な顔をした鳥谷さんが



私のことを見ていたなんて





能見さんを見ていた私には



知る由もなかった。









不意に能見さんが私の方に視線を投げる。










#14「何か言いたい事があんの?」





『え…な、ないです』





#14「じゃああっち行って」





『………ごめんなさい』







うわ、キツい




ここまで言うか。





なんで、私にだけ当たり強いんだろ…






これは能見さんを初めて見た時から




ずっと思っていたこと。









うるさいから?






それしか思いつかないよ…





…私、能見さんから何故か目が離せないのに。









落ち込む私に




声を掛けてきてくれたのは良太さん。











#32「…佑奈ちゃん?」




「はい…?」




#32「能見は実は #1「コラ良太」」










良太さんの口を抑えて



ニコリと笑う鳥谷さんが現れた。







…良太さん、何を言おうと……?











#1「今日の試合終わったら、能見にお疲れ様って言ってあげてよ」





「…?はい」











それじゃあ、今日も頑張るか




と良太さんをズルズル引きずって


鳥谷さんが離れていった。









…わたしも頑張らなきゃ!
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