きみがいた日

□それぞれの想いは
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「………」




皆が黙りこむ。



「エルヴィンがシスコンだなんて意外だろ?!」



場の空気を変えるべく、ハンジは妙に明るく振る舞った。




「それにあのリヴァイにも取り乱すことがあっ「おい」」



ハンジが話している途中に、リヴァイがものすごい形相でハンジ達を睨んだ。




「へっ…へへへへ兵長!!??
す、すいませんでしたぁぁぁぁぁ!!!」



エレンはリヴァイの顔を見るなり、逃げるように走り去っていった。



「ちょっ…エレン!」



ミカサは走り去ったエレンを追いかけていった。




「ハンジ、リヴァイ」




ハンジの背後から声がした。


声の主を確認するべくハンジが振り返った。






「……エルヴィン」


背後にいたのは今では調査兵団13代団長のエルヴィンだった。




「…ちょうど、エレン達にユリアの話をしてたところなんだ」



ハンジは小さな笑みをうかべた。





「……そうか」





エルヴィンはそう言って走り去っていくエレン達の背を眺めた。





「エルヴィン……本当にすまねぇ


……あのとき、俺が気づいていなかったから…」



リヴァイは小さな声で謝罪した。





「リヴァイ…お前のせいじゃないと言っているだろう……


仕方なかったことだ…」





エルヴィンは冷静に言った。





「今日はユリアの命日だから…エレンに思いを託したのかもね」




そう、今日でユリアの死からちょうど5年。




あれから調査兵団は実験体となる巨人の捕獲に成功し、エレンという人類最大の見方となる巨人化できる人材もやってきた。



少しずつ、世界は動いている。


この報告を、ユリアにもしてあげたいな。



「…あぁ」




リヴァイがそう答えた時だった。










『みんな……私はここにいます…』







声が聞こえた気がした。


「今の…声は…」

ハンジは声が聞こえた反応をした。



「ハンジ、お前にも聞こえたか」




エルヴィンが驚きを隠せない表情をした。

「俺にも聞こえた」




リヴァイも二人の聞いた声が聞こえたようだ。


「ユリア…」




口を揃えて出した名前だった。


調査兵団は、ユリアの意思を継ぐためにも、人類の平和を取り戻すためにも、



まだ巨人という脅威に立ち向かう。







*End...

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