With you

□調査兵団は.
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バターンと勢いよく窓を開けていく兵長。

ついてこいと言われたのでその後ろ姿をひたすら追いかけた。



「上の階の清掃完了しました…ってマリアも一緒にいたのか」
掃除を終えたエレンがひょっこり顔を出した。


『そりゃ私もこの建物のどこかにはいるでしょ、一緒に来たんだから』


「まぁそうだな」



軽く笑かけて相槌を打つと、表情を変えて兵長の方に目をやった。


「オレはこの施設のどこで寝るべきでしょうか?」


リヴァイ兵長は体ごとエレンの方を向き、口元を埃から守っていた三角巾を話をしやすいように少しずらした。


「お前の部屋は地下室だ」


「また…地下室ですか?」


また、というのはつまりエレンは審議所に続いて今回も、ということを言いたいのだろう。



「当然だ…

お前は自分自身を掌握できてない。

お前が寝ボケて巨人になったとして、そこが地下ならその場で拘束できる」


冷たく言い放ち、なおも続けた。


「これはお前の身柄を手にする際に提示された条件の1つ、守るべきルールだ」



そう、リヴァイ兵長の言った通り、これは条件の1つなのだ。



それを聞いてエレンの表情が固まった。


「お前が掃除した部屋を見てくる。ここをやれ」


「はい…」

そう言い残し、返事を聞いてから部屋を出ようとした。


「マリア、ついてこい」


『あ…はいっ…』

部屋を出る寸前に呼ばれたので返事をして後を追った。



「あ、マリア。


掃除は終わったの?」


部屋を出たときにちょうどペトラとすれ違った。



「あ…うん、一応…ね」


そう言って兵長を追った。



先輩に敬語使わないって難しいな…

今の喋り方もすごいぎこちなかった気がする…



そんなことを思いながらリヴァイ兵長が先を行く階段を駆け上がった。




「…全然なってない」


『え?』


エレンの掃除した部屋の1つを見るやいなや登ってきた階段を下っていった。



『あ…ちょ、兵長?!』


どこがだめだったんだろう…普通に掃除できてたと思うけど…



坦々と階段を下っていく兵長を後ろから追いかけた。




「オイ」


エレンのいる部屋に戻り、兵長が声をかけるとエレンははいと勢いよく返事をし、ペトラは止まっていた手を再び動かし始めた。



「全然なってない。


すべてやり直せ」



今日分かったこと。


リヴァイ兵長は極度の潔癖症。



*Continue...
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