With you

□真実は
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外ではあの巨人が派手に暴れているらしく、巨人達が地面に投げつけられたりしているような音が聞こえる。



「あったぞ!

憲兵団管轄の品だ。埃をかぶっていやがるが…」


ジャン達が木箱を抱えて戻ってきた。


木箱に入ってあった銃を手に取る。


……十分使える。


「弾は本当に散弾でいいのか…?
そもそもこの鉄砲は……



巨人相手に役に立つのか…?」


ジャンが問いかけた。



「無いよりはずっとマシだと思う…」


アルミンが自信なさげに言った。

私達はこれから、アルミンの立てた作戦を実行する。



一回のみの攻撃に全てを懸ける…リスクの高い作戦。



しかし、時間がない中で私達ができる最善策。




外にいる巨人は7体。


リフトから巨人の顔に向けて発砲し視覚を奪い、その発砲を合図に天井に隠れていた7人が巨人に斬りかかる。

その7人は…


ミカサ、ライナー、ベルトルト、アニ、ジャン、コニー、サシャだ。


104期の中でも体力のあるメンバーだ。



そして私は、緊急時に備えて天井で待機。

もしもの時、私がみんなを助けないといけない。


私の臨機応変な行動により、みんなの命が懸かっているといっても過言ではない。





「大きさに拘わらず、頭より下、うなじにかけての…」

「縦1m、幅10cm!!」


薄暗い階段に足音と私たちの声が響く。


「もしくはこいつを奴らのケツにブチ込む!!

弱点はこの2つのみ!!」

ライナーが刃を持ち、言った。


いやいや、巨人には消化器官とかないからね?


「!!

知らなかった!!そんな手があったのか!!」

「私も今、初めて知りました…」

コニーとサシャは信じているのだろうか、変な嘘を植え付けられている。



「ライナー…

それがお前の最後の言葉になるかもしれねぇぞ」



珍しくジャンの意見に同感だ。


……こんなの締まりのない空気でで作戦は成功するのだろうか?


私は不安を抱えたまま足を進めた。
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