With you

□使命は
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私とミカサは二手に別れて次々と巨人のうなじを削いでいく。



早く、本部に行かないと…



とにかく必死だった。


ガスをできるだけ抑え、かつ速く前に進みながら巨人を削いでいく。



簡単なことじゃない。


けれど、私はできる。できなくちゃいけない…!



私に続いてアニ、サシャが来た。

立体機動を使いこなし可憐に宙を舞う。



ミカサなら心配ない。

あの子は…誰よりも、強いから。


その時だった。


「ミカサ…!!」


アルミンの叫び声が聞こえた。



………え?

ミカサ?大丈夫だよね?




アルミンの声で私の動きは止まった。

同時に思考回路がフル回転し始めた。



ミカサ?ミカサは最強だよ?


そこらへんの兵士とは違う、歴代に類を見ない逸材だよ?


ミカサがやられるわけ……



「マリア!!前!!!」


現実に引き戻された時、巨人の大きな手の影が私の周りを包んでいた。


反射的に刃を振り放ち、巨人の手にとらえられることは避けた。


そして巨人のうなじを削ぐ。




危なかった。



『アニ、サシャ!ここはお願い!!!』



大丈夫って分かっている。

けど…もう…私は………大切な人を失いたくない!!



私はガスをふかし、ミカサがいる方角に向う。




ミカサのいる場所まではほぼ直線。


建物にアンカーを放ち、進んでいく。



『!!!!!


ミカサ!!!』


遠目に見えるミカサはガスを切らしたのか、地面に座り込んでいた。

動こうとはしなかった。


前方と後方からは15m級と見られる巨人が2体。


必死にガスをふかす。




―だめだ、間に合わない…




その時、ミカサは立ち上がり、前方の巨人に向かって構えた。




「うあああああ」


使い物にならない刃を巨人に向けて走り出した。




同時に後方の巨人が、前方の巨人に殴りかかった。



―…何、これ

巨人が…巨人を殺してる?
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