Rum Ball

□第3章
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真夜中にふと目が覚める。

枕元にある目覚まし時計に光を灯し、時刻を確認する。

すると午前2時だと時計の針が告げていた。

・・・また妙な時間に起きたな。

寝直すのが面倒だ。と思った瞬間に腹部に妙な違和感を覚えた。

バッと布団をめくると女の子―鈴―が気持ちよさそうに丸くなって寝ていた。

小さな身体をより小さく丸めている。

無防備にも少し開いた唇からは、彼女の吐息が時折聞こえる。

それだけならまだ良かった、が

日吉はとっさに自分の目を疑った。




「・・・は?」




人間の姿・・・には寝る前となんら変わりなかったが、

起きていた時と明らかに違う部位が存在していた。



綺麗な黒髪からピョコンと出た、それはまた艶のある黒い猫の耳。

貸したジャージのズボンが少しズレ落ち、

真っ白い肌からスラリと伸びた柔らかそうな毛並みのしっぽ。



寝ぼけた頭が一気に冴え渡るように

日吉の視界くっきり、はっきりと、鈴の異変を捉えていた。

寝る前はこんなもの、生えていなかったのに・・・。

「ん・・・にゃ」

外気の冷たさに触れ、鈴がもぞもぞと動くと

耳もピクピクと動き、しっぽも先端で弧を描いた。

っと、起きちまうな。

優しくそっと布団をかけ直す。

しかし、どうしたものか

と、日吉は考え込む。

・・・この時間帯になると出る、とかか?

それとも、気が抜けているから出現・・・?

再び眠りに入ろうとする頭を回転させ、

さらに考えようとしたが、

情けないことに、生理的欲求に耐え切れず

日吉はそのままあっさりと寝に入ってしまった。











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