僕はオトコに生まれたかった。
□拍手LOG。
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Bule.
あおい、あおい、どこまでもあおく、歪んだ空の色。それでも差し込む光は眩しいのが、少しだけ憎らしい。
ぶくぶくと、僕の内から解き放たれる空気泡が鬱陶しくて、緩慢に右手で払う。
――ああ、このセカイで、僕は、イブツなんだ。
払っても、払っても解き放ってしまい、また現れる空気泡。いつになったら途切れるのかと、歪んだ太陽に尋ねる。
答えるはずがない。
――僕が溶けてしまっても、
やがて、空気泡は消える。
――僕の全てがセカイで満たされても、
あおが遠のく。歪みも歪みとわからぬくらい、遠のいていく。
――僕がイブツなことには、変わりないんだ。
だからきっとやがて、僕はセカイから追い出されてしまうだろう。せめてその先にあるのが、僕の望む世界であればいいのにと、願いながら僕は、
あおを喪った。
終