短編集

□君の人参が食べたい
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『本日付けからアルビオンの配属になりました。曖・グリノリフ少尉です。よろしくお願いします』


曖は本日からアルビオンの船に配属になった整備士だった。


「あたしはアルビオン整備士長のモーラだよ。よろしくね曖」


『よろしくお願いいたします。モーラ整備士長』


上司と曖は笑顔で握手した。


曖は説明をまともに受ける前に、機体の完走をモクモクとこなし、他の作業員の分も片付けてしまって今日の作業は終わってしまった。


『ごめんなさい整備士長。他の人の作業もとってしまって』


「いやいや正直度肝を抜かれたよ。君がいてくれたら百人力だね」


バシバシとモーラに曖は背中を叩かれた。


そして盛大に曖のお腹がなった。


「お腹で返事されちゃ困っちゃうな」


『整備士長、恥ずかしながら私お昼休憩忘れてごはん食べてないんです。キリが良いところでって思ってるうちに・・・』


「えっ!?」


アイはペロリと舌を出す。


『つい昔から癖で・・・』


「そうかい。緊張でごはん食べてないのかと思ってびっくりして焦ったよ」


モーラが胸を撫で下ろすのを見て曖はちょっと心が苦しくなった。


『これから食堂に寄って食べてお風呂に入って寝ます』


「おっ、可愛い子!!発〜見!!」


『?』


曖が振り替えるとそこには茶髪の眼鏡の青年と、黒髪が綺麗に切り揃えられている青年が肩を組んでいた。


「ねえねえ君、これから飲みに行かない?俺はキースって言うんだ」


『私?ですか?でも、私お酒弱くて』


曖はちょっと髪の毛の毛先を指で遊びながら答えた。


「じゃあジュースでも奢るからちょっと飲みに行こう!!」


『うーん、それなら・・・』


曖はキースの誘いに乗ったのである。


 
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