短編集
□ありえない系
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肉倉はケミィの適当な返事から少しずつ噂を知っていった。
そして周囲をきにすると曖は柱の横からストーキングしていた。
曖は腕フェチである。
個性のハーピーとは無縁だが、曖は昔から異常なまでの腕フェチだったとの事だ。
曖は携帯を手にシャッター音を鳴らした。
思わず肉倉の頬がひきつった。
曖は携帯を掲げながら静かにハーピーの翼で教室に飛んでいった。
曖は昼休みの食堂で昼食後に携帯を見て惚けていた。
『ぁあぁ〜〜!最高〜〜!』
「なに?またアンタ腕撮ったの?」
『そう!極上の極上中の極上の腕フェチによる腕フェチのための腕だよ!』
曖は熱くなり、机をバンバン叩く。
「はぁ〜〜!アンタの趣味がわからん〜〜!」
「昔からコイツは人の腕しか見てないよ」
昔からの友人が高校からの友人に説明している。
『ぁあぁ〜〜!この腕ペロペロ出来たら最高なのに〜〜!』
「コイツがヒーロー目指したのもヒーローの腕を生で直視したいからって理由だけどエリートなんだよねぇ」
「それな〜〜!私にも少しわけてほし〜〜!」
そのガールズトークに視線を送っていた人を曖たちは知るよしもない。