短編集

□人は残酷だった
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「見つけましたよ!!曖特務大佐!!」


曖はびくっと振り替えると、アンドレイ・スミルノフがいた。


「いくら貴女がワンマンアーミーの資格を持つ人だとしても、今回の作戦は貴女が要なんですから暗号通信くらい読んでください!!!!」


アンドレイがあまりにも大きな声で怒るので、ミスター・ブシドーにばれてしまった。


『ごめんにゃさ〜い』


曖はアンドレイに首根っこを捕まれて引きずられていく。


しかし、それをミスター・ブシドーが止めた。


「彼女の指揮下は私が下すと作戦書には書いていた筈だ」


「ミスター・ブシドー」


アンドレイは彼のただならぬ殺気に息を飲んだ。


「彼女を置いていけ」


「・・・わかりました。作戦時間までには返してもらいます。なんせ上の命令ですから」


アンドレイはその場を足早に去っていった。


『助かったにゃ』


曖はブシドーに敬礼する。


「・・・礼はいらん」


ブシドーはそう告げた。


曖はマジマジとブシドーの顔を見る。


『うーん、やっぱり武士道ならこんな外国人が日本かぶれしたみたいな格好しないんだよなぁ』


曖はブシドーの顔を仮面ごと押し上げて言った。


「なんだと?」


『なんか貴方本場の武士道習ってないでしょ?』


曖の鋭い観察力にブシドーの顔が一瞬歪んだ。


『なんか日本かぶれした外国人が武道教えてるとこに教わった感じ。全然武士精神って感じではないよ』


曖は淡々とブシドーの顔から手を引いて語る。


『明鏡止水の心を会得してない!駄目ですね!日本人のクォーターとしてそれは許せません!』


曖はブシドーに中指を指した。


 
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