短編集
□負けない
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曖・ノートン大尉はコウ・ウラキ少尉を見ていた。
(可愛い!)
曖はティターンズに配属になってから、ずっと彼だけを見てきた。
(人参が嫌いな所とかもう可愛い!)
曖はすっかり、小隊に溶け込み、小隊の皆とも仲が良くなっていた。
(あぁ、可愛い・・・あっ、ニナ・パープルトン!ムカつく〜!)
曖が調べあげたデータベースによると、彼女はガトーに寝返った糞女だ。
曖は主にアルビオン艦のデータベース管理者を任されている。
処理および、必要とあれば削除されたデータの復旧など、ありとあらゆるデータに関してのエンジニアだ。
(またニナ・パープルトンがスカした顔してコウ・ウラキ少尉にまとわりつきやがってムカつく〜!もうお仕事戻ろ!)
曖はプリプリ怒って、ブリッジに上がった。
(ムッカー!)
曖は怒りに任せ、資料を見ながらキーボードをを乱雑に扱っていた。
「あーあ、またノートン大尉、機嫌悪いよ」
「また損なう光景でも見たんだろ、仕方ないよな、昔からああゆう我が儘ちゃんなんだから」
クルーデッキの人達が何やら言っている。
『手が止まってるんですけど?こちらは終わりました。データベースの各点検作業にあたります。終わらせてありますよね?』
曖のニッコリした笑みに、クルーは震え上がった。