ダンボール戦機
□どうしましょうか
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「は・・・?え・・・?」
どうやら拓也は現状確認が出来ていないようだ。
『マスター、私は男です。証拠に』
スミレは拓也の手を取り自分の股関に当てる。
その時、書物庫のドアが開いた。
「・・・」
厳しい顔をした悠介が立っていた。
「に、兄さん・・・」
「ハァ・・・帰りが遅いと思えば・・・」
悠介は額を抑える。
「違うんだ!これは誤解だ!彼は・・・」
やれやれと言いたそうな目で拓也を悠介は睨んだ。
「女の子を会社に連れ込んでなにが誤解だ拓也」
「本当に違うんだ!に・・・」
『それは違います。マスターのご親族様。私は人間の戸籍上男となっております』
素早く スミレが拓也より先に答える。
『先程の私の行為は現状確認が出来ていないマスターのための私なりの最低限の確認法です』
悠介が固まる。
『この方法では、人間社会では誤解を招くとデータベースに上書き保存されました。では現状確認出来ていないマスターのご親族様のために次の現状確認のための行為を実行します』
「おい! スミレ なにを・・・」
拓也の制止の忠告が届く前に スミレは身に着けていた服を脱ぎ始める。
「待て待て待て」
拓也が スミレの手を抑える。
『何故止めるのです?マスター』
スミレが首を傾げる。
「とりあえずここを出よう」
拓也の案に悠介も頷いた。