BLEACH
□妹
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お茶会がお開きになった後、菜種は白夜の羽織りを掴んで引き留めた。
『今度緋真の仏壇に手を合わせる機会が欲しいのですが』
「よかろう。此方で調整が出来次第連絡する」
『ありがとうございます朽木隊長』
菜種は頭を深く下げた。
(ああ、明日だっけ。十三番隊宿舎にお邪魔するの)
菜種はそんなことを思いながら次の場所に歩いていった。
「・・・緋真」
白夜は緋真の仏壇の前に立っていた。
そして彼女との思い出を思い出していた。
「妹のことも話しましたが、実は私には姉も居るのです」
「そうか」
「姉の名前は菜種。死神として働いて仕送りをしていましたが突然途絶えてそれ以来詳細が分からないのです」
「そちらの方も明日調べてくる」
しかし調べても死神としての所属の記載は見当たらなかった。
白夜は書物庫に行き、過去の死神を洗いざらい調べあげ、そこに菜種の名前があった。
「柿本菜種・・・」
八番隊特別特務班所属代表取締役。
仲間殺しの罪で800年禁固処分。
「・・・」
白夜は包み隠さずに緋真に伝えた。
「そうですか・・・姉はもう・・・」
「終身刑に近いとも言える」
二人は以前そういう会話をした。
しかし彼女、柿本菜種は生きている。
「緋真の姉は生きている。しかし100年過ぎても彼女は老けていず美しいのだ・・・」
(わからぬ)
白夜はひとり愛しい妻の前で考えていた。