ドラゴノーツ
□HappyBirthday
1ページ/4ページ
明後日はライナの誕生日だとメロはアキラとマキナに聞いた。
ハウリングスターに聞くと、気を使ったのかその日は他の所に泊まると言い出した。
メロは駄目だと言いたかったが頑なにハウリングスターが譲らなかったので、今回はハウリングスターを多めにみるのと、甘える事にしたのであまりメロは強く言わなかった。
『出来た』
メロはマキナに習ったケーキを作り終えていた。
『二人きりの誕生日、初めて』
メロはライナと初めて出会った頃を思い出して目を細めた。
『あの頃は何も知らなくて、弱くて泣き虫で、ダメダメだった』
メロは泣きじゃくった過去を思い出し、涙が溢れた。
『アマギ、スピリタス』
今でもメロは二人の事が忘れられず鮮明に記憶に残っている。
『でもライナとハウリングスターがいたから私は強くなれた』
メロはライナとハウリングスターと過ごした時間が一番幸せだ。
『ハウリングスターとも子供作りたいな』
メロはケーキを冷蔵庫にしまいながらぼんやりとそんなことを思った。
そして、ぼんやりとフカフカのソファーと日光の差し込む光で睡魔に襲われ、寝てしまった。
『ん』
目覚めるとライナが横に座っていた。
「起こしてしまったかい?」
ライナは本を読んでいた。
『お誕生日おめでとうライナ』
メロはライナの頬にキスをした。
「!!」
ライナは突然の事にしばらく固まっていたが、徐々に顔が赤くなってくる。
『ライナ、ケーキ作ったの。本当はハウリングスターも一緒にいたら嬉しかったけど。今冷蔵庫から取ってくるね』
メロは冷蔵庫に向かい、ケーキを取り出して小皿とフォークを持ってテーブルにセッティングした。