ドラゴノーツ
□依存
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『ユウヤ・・・』
メロはハウリングスターに抱き抱えられた後も大きく瞳を開いていた。
「メロ?」
『オストルムはユウヤとレゾナンスした』
メロは怯えた表情でハウリングスターに伝える。
「おいおい、マジかよ」
「それは本当なのですか?」
通信機を通して、ハバラギ・イツキの声が聞こえる。
『本当よ。あれはユウヤの気持ちを受け継いだレゾナンスの形・・・だから私に依存してる』
「そんな・・・ユウヤがレゾナンスしていたなんて・・・ユウヤ・・・」
『でも彼はマザーの命令でこの地球を滅ぼすつもりだわ。私がここから離れたところで彼の暴走は収まらない』
メロはオストルムを見上げる。
『ハウル、下がって』
メロは矢と弓矢を作り出した。
『私が引き付ける。だからオストルムを殺して』
「・・・分かった」
ハウリングスターはメロの指示通り配置に走る。
一方、イツキはレゾナンスを解いて、フラフラと地面に座り込んでしまった。
「まって・・・それがユウヤのドラゴンなら・・・ユウヤ・・・」
『でも、オリジナルドラゴンはマスターに依存せず、自由よ。その意思も、行動権も自分の思うがままなの』
メロはオストルムの腕や足を狙って矢を放つ。
『立って。ハバラギ・イツキ。貴女の持っているtype-Xでオストルムを確実に殺せるわ』
メロはイツキが怯えている間にもオストルムの胸や足などに矢を命中させていた。
「出来ません・・・ユウヤが最後にレゾナンスしていたなんて・・・それを殺すなんて出来ない」
イツキは首を降るだけだった。