ドラゴノーツ

□寒い
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メロはなんだか訳のわからないままジンの元へ連行される。


通信機は戦闘中に無くしてしまい、指示を仰げないままだった。


「あれ?君は」


『カミシナ・ジン』


メロは小脇に抱えられたまま会話をする。


「とりあえずギオその子を下ろしてくれ」


「分かった」


メロはやっとギオから解放された。


「それでメロ、お前は味方なのか敵なのか」


ギオがメロに選択を迫る。


『とりあえず、トアに会わないと意味が無いわ』


「ジン」


「わからないんだ。トアの歌声が聞こえたのは月からなんだけど」


メロは耳を澄ます。


悲しいトアの歌声が響き渡っている。


『こっち』


メロは小雨が振りだした道をジンとギオを連れて歩き出した。


「あんたにもトアの歌声が聞こえるのか?」


『そうだけど。私はメロ。貴女があんたとか呼ぶなら私はトアの事をアルブムと呼ぶわ』


メロはジンに軽蔑の眼差しを送る。


「ごめんメロ。巻き込まれたのは俺のせいだ」


『早く私はライナのとこへ帰りたいの』


メロは歩く速度をあげた。


 
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