ドラゴノーツ
□事件
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(・・・逃走癖出ちゃった)
メロは真夜中の夜道をひとりでに歩く。
(あれ?人影?)
メロは人影を追った。
『捕まえた』
メロは一年前よりも、飛躍的に上昇したレゾナンスにより、素早い個体を捕まえるのに、時間はかからなかった。
「ぅう・・・う゛ぁ・・・俺は何を・・・」
そこには、コミュニケーターからやや、外れたスピリタスが見えた。
『スピリタス、どうしたの?』
「分からない」
スピリタスはコミュニケーターに姿を戻した。
『大丈夫?・・・そうだ!』
メロはスピリタスのおでこにキスをした。
『おまじない。スピリタスが苦しくないように悩まないように願って』
メロの行為に、スピリタスは笑った。
「ああ、ありがとう。大分楽になった」
スピリタスはすっかり、顔に血色味を取り戻していた。
『あ、それとね!こっちにも』
メロはスピリタスの両手にもキスをした。
『スピリタスの手はあったかいから、いつものお礼なの』
「ありがとうメロ」
スピリタスは微笑み、メロのおでこにキスをした。
「お返しだ」
『私だって』
二人は微笑みながら、唇以外の場所にキスをしあった。