ドラゴノーツ
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「こんな所にいたのかメロ」
ライナがユウヤと話しているメロを見つけた。
『ライナ!恋ってなあに?』
メロはキラキラした目でライナに聞いてきた。
「その前に!逃走癖は止めて貰いたいんだけど」
『ごめんなさい。ライナ』
メロはライナに謝る。
「こんにちは。ライナ隊長」
ユウヤがライナに困り顔で挨拶をした。
『ねえ!ライナ!恋ってなあに?』
「ユウヤくん。どうしてまたメロに教えづらい単語を言ったんだい?君も聞いているだろうメロが人間の感情に疎いことを」
ライナは頭を抱えた。
「そ、それは・・・」
『ユウヤにキスしたら、違うって言われた!ライナ、特別で好きな人にキスってするんでしょ?』
ライナの眼鏡に少しヒビが入った。
「メロ・・・」
ライナはキラキラしたメロに嫉妬を覚える前に、呆れが勝った。
『ライナ!教えて』
「分かったよ。その前に、ユウヤくんに謝って」
ライナは頭を手で押さえる。
『なんで?』
「ユウヤくん。うちのドラゴンがすまなかったね」
ライナは強引にメロの頭を腕力で押さえつけて下げた。
「あ、いえ」
ユウヤはメロとのキスを思い出して、顔を真っ赤にする。
「これで失礼するよ。メロその話はまた後で教えるよ。とりあえず、用事を済ませてからだ」
『分かったライナ。ごめんねユウヤ』
ライナに引っ張られながら、手を降ってメロは回収されていった。
「柔らかい唇だった・・・」
ユウヤはメロの唇を思い出して、顔を真っ赤に染め上げた。