ドラゴノーツ
□トアとの出会い
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「あなたを殺しにきたの」
トアはメロの首に剣を近づける。
『そう。でも私知りたいことが出来たから死ねない』
メロはレゾナンスしてから初めて武器を出した。
それはトアよりも大きい大剣だった。
それを一閃すると、トアが風圧で吹っ飛んだ。
「うぐっ・・・」
『まだまだ彼のことが知りたいの。だからごめんね』
メロは武器をしまい、その場を去ろうとした。
だが、トアに腕を掴まれた。
そのとき、メロはトアから流れ込んできた情報に、その場でうずくまる。
「マザーに贔屓されたのが悔しい・・・私もジンともっともっと居たいのに!!!!」
メロはトアに大剣の先を突きつけた。
『・・・』
(私もライナと一緒に居たい)
メロはトアの必死な思いに、答えられなかった。
『私はただ急にマザーから捨てられただけ。別に贔屓なんてことはない』
「でもあなたは寿命が他のオリジナルドラゴンと比べて長いわ」
『それはマザーが私を観測用として創ったから。ただそれだけ』
メロは刃をしまった。
『あなたは寿命を分け与えることが出来る。でも私には出来ない。相手を治すことも出来ないの。例え死にかけても』
メロは初めて覚えた劣等感にその場を去った。