ゾイドジェネシス

□ロンの優しさ
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宴が終わり、皆ディガルドの襲撃に備えていた。


ロンが戦術予報を考案していた。


(嗚呼。し・あ・わ・せ☆)


真矢は非戦闘員なので、ロンと一緒にいた。


真矢がロンの書いている戦術予報の用紙を見る。


『・・・・・・・・・』


(爪が甘いわよ・・・ロン)


見たところ、バイオゾイドを罠にはめて一帯を潰すつもりだ。


「マヤ。顔が怖い。なんかこの戦術予報に異議があるって顔だね」


ロンに言われてハッとする。


『そ、そんなことない!ロンこれでいいわよ!凄いと思った!』


真矢はブンブンと顔を横に勢い良く振った。


「マヤ嘘は良くない。はっきりと言ってくれ」


『この戦術予報じゃ、爪が甘い。ディガルド勢力なら二次災害、三時災害が予測される。これでは兵士が無駄死にするわ』


真矢は本から学んだ知識でロンに的確なアドバイスを送る。


『二次災害は例えば敵の生き残り、増援、それか忍んでいる機体も私は予想する。となるとこの逃げるルートはあまりにも単純よ。下の部隊を見捨てるつもり?それと三時災害はバイオゾイドの機能性。もし高いとしたら、崖の上に的確に射撃されるし、山一つ吹き飛ばすかもしれない。それか崖を登れるかもしれないわ。足が早いなら、これは危険すぎる。穴を掘るゾイドに此処を任せたらいいんじゃないかしら』


真矢の淡々と戦術予報を語る様にロンは呆気にとられる。


「そ、それは・・・そうだね・・・真矢は戦術予報が得意なのかい?」


今度はオタク知識によってロンが引いている。


『そ、そうかな〜。考えるのを好きなだけだと思う。それが実行できないから考えることしか出来ないのかもしれないし』


「でも、参考にしてみるよ。真矢。ありがとう」


ロンの無垢な笑顔に真矢は母性本能をくすぐられた。


 
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