ゾイドジェネシス

□山のアジト
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日暮れ頃には治療室は空になっていた。


『終わった・・・終わってしまった・・・』


(これあかんやつや・・・)


真矢はストーリーにたった今介入してしまった。


最低でも、半数の人ならストーリーに深く関わらない精々“癒せる人”程度で終わっていたが、たった今“輝きの巫女”として真矢は物語に介入してしまった。


(どうしようどうしようどうしようどうしよう!!!!)


真矢は焦る。


自分がストーリーに介入して、現実のゾイドジェネシスはどんな怪奇現象が起きているだろう。


(やばい・・・私が来たことで歪んでしまう・・・)


いっそ、自分が亡き人になってしまえば、この歪みは消える。


すぐにでも。


(腹をくくるしかない・・・!!)


真矢は治療用のナイフを首に当てた。


(さようなら・・・短い人生だったけど、最後に神様にとても感謝してもしきれない贈り物を貰った。だから、悔いはない!!!!)


真矢が力を込めてスパッと切りそうになったときにロンがやってきた。


 
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