テイルズ
□目覚め
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「エミリー〜〜〜〜!どこ行ってたのよ〜〜〜〜!」
イリアにエミリーは肩をおおいに振られた。
『こらこら、老婆の脳は出血起こしやすいのだから、優しくしなさい』
エミリーはイリアの頭を小突いた。
「もう!心配しましたよ!皆で今日探し回ったんですから!反省してください!」
アンジュがエミリーの目を見て怒った。
『だから老婆は目が離せんのじゃ。徘徊するからの〜?』
「まあ、ウチはそんな気がしてたわ」
エルマーナはエミリーの肩をぽんと叩いた。
『老婆の徘徊は予期せぬことじゃ。今度からちゃんと介護士やホームヘルパーをつけることじゃな』
エミリーがふんっと鼻息を荒くつくと、リカルドに自然と皆目が行く。
「ホームヘルパー変わりのおっさん、なんでエミリーをきちんと見なかったんだ?」
「駄目だよ。悪魔で彼女はお婆さんなんだから付き添わなきゃ」
スパーダとコンウェイがリカルドを見て口を開いた。
「俺にだって用事が」
『どうせまた老婆の事を置いてキャバクラだとか、クラブだとか、風俗だとか行ってたんじゃろ?』
エミリーが呆れた目でリカルドを見ると皆目付きが変わった。
「〜〜〜〜!リカルドさん!見損ないましたよ!」
「そんなやましいとこ行ってたんか〜?さすがにアカンわ」
「変態!ろくでなし!おたんこなす!」
リカルドへの信頼がエミリーによって一気に崩れていった瞬間だった。