テイルズ
□ハスタ
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「ああ!ホントクソあっついわね!もうたまらん!おたんこルカ!ちょっと扇いでよホラ!」
「扇いでも熱気がかき回させるだけだと思うけど・・・」
ルカとイリアがコントを取っている時に事件は起こった。
「ふう・・・ふう・・・あ〜ッ!!あああ〜ッ!!暑い熱いアツイあつい篤い厚いぃ〜A-TSU-I!」
「あ・・・アンジュ姉ちゃんが壊れてもうた・・・」
「ちょっとリカルドさん!ちゃんと私をこの暑さから護衛してください!私はあなたの依頼人ですよ!!」
アンジュはスカートをばたつかせながらリカルドに話しかけた。
「悪いがいくら俺でも依頼人の体温調節までは面倒見られん」
リカルドの言葉の後に爆弾は投下された。
「アンジュ姉ちゃんこれを機会にちょっとはダイエットした方がええんちゃう?」
「・・・・・・エルのバカなんでそんな地雷を踏むのよぉ・・・」
イリアの忠告は一歩遅かった。
「・・・・・・・・・・・・エル・・・ちょっとそこに座りなさい・・・」
「うわ・・・アンジュさんの目がまるで真冬の海のようボク急に寒気がしてきた・・・」
コンウェイが身構えている。
「あなた「人の道」というものがわかっていないようねエルじっくり説明してあげる・・・さあ座りなさい・・・」
アンジュの長い説教が始まった。
『・・・儂もダイエット始めた方がよいかの?』
大分悪臭に慣れたエミリーが呟いた。
「いや、エミリーはそのままでいい」
『そうかの、ありがとうのぅリカルド。もうこれあなたに返すわい』
エミリーはスカーフをリカルドに返す。
「もう大丈夫そうだな。いきなり進んですまなかった」
『いや、儂も少し油断してた面もある。面目ない・・・』
「本当、エミリーさんに倒れられたら攻撃の主翼がなくなるから気をつけて欲しいよ」
コンウェイが心配そうによってきた。
『心配ありがとうじゃ』
エミリーは炎の天術を発動させた。
「熱い!!!!」
『人に媚びを売るならもっと上手くやってくれ』
「うぅ・・・僕そんな下心ないのに・・・」
コンウェイは涙目でエミリーを見つめた。
すると、肩に手が添えられる。
「エミリーは俺よりガードが固い。挫けるな」
「ありがとうリカルド」
リカルドとコンウェイの絆が深まった。