テイルズ
□仲直り
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「・・・・・・・・・」
リカルドはやはり、自分がどれだけエミリーの信頼が置けていないか、改めて実感した。
「・・・・・・はぁ」
自分は前世の恋人と言うだけで、その他は全く無関係だったとアルヘイムとの口づけで身に染みた。
しかも、アルヘイムの前では老婆の口調ではなく、普通の女性の喋り方だった。
なら、あの老婆口調は営業のなんたらと言うことになる。
リカルドはエミリーに想いを伝え、引き戻したが罪悪感に取り憑かれて、更に落ち込んだ。
『そんなに落ち込むでないの〜♪』
エミリーは営業運転に戻っている。
「なぁ、スフニャート。頼みがある」
『なんじゃ?リカルド。そんなに改まって』
エミリーは不思議そうにリカルドを見上げる。
「俺と二人の時も普通の老婆口調ではない口調にして貰えないか?」
『考える価値はありそうじゃの。じゃがしかしだの。貴様と会ったときにはこの口調じゃ。時間はかかるの』
エミリーはヒラヒラと手を振ってハルトマンの家に向かう。
「・・・・・・・・・」
(頑張らないといけないな・・・)
やはり、前世のヒュプノスのようにアタックし続けないといけないと、リカルドはこの時改めて覚悟を決め直した。