テイルズ
□別れ
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今回はリカルドがいたため、ハスタの方が先に離脱した。
『ふー。やれやれ・・・老婆に無理をさせる坊やだの・・・』
エミリーの溜め息にリカルドは突っ込みを入れる。
「身体はまだそんなに老婆では無いぞ」
『何を言っておる。もう齢17じゃ。立派な老婆じゃ』
エミリーはリカルドに向かって胸を張る。
「・・・現世では俺の方が年上だな」
『フンッ。喰えない餓鬼じゃの』
エミリーはつまらなそうに呟く。
「全く・・・俺は現世では27だ。どうみても世間体では年下だろう」
『じゃが精神年齢では儂が上と言えよう』
エミリーがフンッと鼻を鳴らすと、リカルドはため息をついた。
「まあ、どうでもいい。現世でもお前は使えるようだしな」
『で、次の依頼はどうする?ギルドでも行くか?』
「話が早い。ギルドに行くと思っていたところだった」
『ははん。老婆を舐めるな』
リカルドは複雑な表情を浮かべ、歩き出した。
『そのうち慣れる。それまでの辛抱じゃ』
エミリーはリカルドの腕にへばりついて話す。
「っ・・・貴様がそれを言うな・・・」
リカルドがこのギャップに馴れる日がくるのはまだ遠い。