テイルズ
□出会い
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「男子一名女子二名サル一匹!新しい転生者とそのおまけだ。収容しておけ!」
「はっ!!男子一名女子二名サル一匹!確かに引き受けました!」
すると、奥から豚のように丸々太った中年男が出てくる。
エミリーは一度だけそいつに雇われたことがあるので思わず叫ぶ。
『ブタバルドぉ!!!!!!?』
「誰がブタバルドだ!!!!!!ってお前か。またお前か」
エミリーのネーミングセンスに皆笑いをこらえている。
『そうだよ。また私だよ。てかこんな馬鹿げた組織まだ続けてたの?そんなことよりダイエットしようよ。ブタバルド』
オズバルドの頭の毛細血管がミシミシ音を立てたが、なんとか耐えたらしい。
「それで、そこのお前。マティウスが現れたと言うのは本当か?」
『本当のよぉ〜ブタバルド坊ちゃん』
またミシッとオズバルドの毛細血管が音を立てるがエミリーを無視する。
「・・・ップ・・・マティウス様から献体用にと転生者を何名か届けてもらいました。つい先ほどお帰りになられましたが」
「貴様・・・・・・ふぅまぁ献体が手に入ったところだし良いとしよう。本日の実験には立ち会おう」
オズバルドが此方にくる。
詳しくはエミリーではなくルカとイリアのほうにだが。
「ふむ・・・そうだな。イキの良さげな転生者だしひとつ見学するのも悪くない」
『ブタバルド坊ちゃん趣味悪いの』
エミリーは睨まれたが、豚の目に睨まれても怖くはなかった。
『さぁさぁ、そこの君。とっとと案内してよ』
「は、はぁ・・・」
その場の空気に付いていけないグリゴリは大人しく案内した。