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『別に良くない?リカルドの家だし』


アイの問いかけにリカルドは眉をひそめる。


「それがだな・・・雇われ主が俺にかなり時間のある仕事を依頼してきて、アイにどうするか聞くために帰ってきたら、ギルド生活を楽しんでるときた」


『別に行ってきたら?私ギルドのおじさんと仲良くするよ』


アイの答えにリカルドの眉間にかなりシワが寄った。


「・・・その依頼主がお前も連れてこいと言った。どうするか?」


『なにそれ・・・』


アイは眉をひそめる。


「明日、お前を連れて宿に行く。そのときお前の言葉で言え」


『了〜解〜』


アイはすぐに寝たが、リカルドは晩酌を満喫してから寝た。


次の日、宿に行った。


「あら、貴女がアイさんですね?」


水色髪の女性がそこにいた。


『どうも』


「初めまして。私はアンジュ・セレーナと言います。昨日の案件、聞いていただけましたでしょうか?」


『んー、リカルドに拾われた頃は確かに戦えなかったから、リカルドの助けが必要だったけど、別に今ギルドで稼げてるし、別にリカルドだけで良くね??』


アイの答えに、アンジュは笑顔になった。


「それなら、私たちの旅についてきて貰えないでしょうか?」


『嫌。私目的の知らない危険な旅についていくのは性に合わないし、飽きたらそこで暮らすよ?私って結構自分勝手主義の自己中女だから』


アイはアンジュの問いにさらっと答えた。


 
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