短編集

□人は残酷だった
3ページ/9ページ



「曖特務大佐、それはどうゆう事だね?」


ブシドーは曖の話に対して質問をぶつけた。


『だって食事が体に良い質素なものじゃなくジャンクフード、それに飲み物も体に悪い炭酸飲料!おかしいです!悪魔でも武士とは贅沢な心を捨て、奉行に努めるものなのです!』


ブシドーはその曖の問いに、眉間にシワを寄せた。


『別に好きなものを食べても良いですけれどたるんでます。駄目ですね』


「不覚だった」


ブシドーは驚いていた。


『うーん、話変わるんだけど、私の仮面そろそろ外したいのだけれどどう思う?』


曖は仮面を外した。


その顔面は人工皮膚がまだ馴染んでないむくんだ酷い顔だった。


「・・・っ!」


ブシドーはその有り様に息を飲んだ。


『これでも顔ましになったんだよ〜!ねね、どう思う?部下たちに包帯は駄目とか言われるから仮面にしたのだけれど、衛生的に良くないと思って』


ブシドーは曖の顔に手を添える。


『ねえ、ブシドー?』


突然抱き締められた。


「すまない・・・曖大尉・・・」


『あだだだ・・・退院した日よりは痛くないけど・・・まだ抱き締められたり、訓練したりすると響くなぁ』


ブシドーはその言葉に、瞳を潤ませた。


『どうしたの?ブシドー?』


「いや・・・」


『そういえばなんでブシドーが私に謝るの?それとなんで私が大尉だったこと知ってるの?知ってる部下は死んだ筈だと思ったのだけれど』


曖の質問にブシドーの目は泳いだ。


 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ