ドラゴノーツ

□それでも時は止まらない
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『・・・』


メロはむくれた表情でハウリングスター達とギオ追跡のために空を飛んでいた。


「メロ、そんなにむくれるなよ。ライナはリーダーだからやることがたくさんあるんだって」


『分かってる・・・』


メロはハウリングスターの励ましに更に不機嫌な表情になった。


「あらあら、そんなにライナと温水プールに行きたかったの?」


マキナがメロに聞いてくる。


『行きたかった・・・ライナの・・・なんでもない・・・』


「好きな人の水着姿はみたいものねメロ」


『ムッ・・・』


メロは図星をつかれて少し顔が赤くなる。


「私もお嬢様の水着姿が見れなかったら残念ですぞ」


アマデウスも頷いて答えている。


「でもメロはまだまだライナと一緒に過ごした訳ではないから見れないのは本人に残念ねぇ」


『ライナの体が見たかった・・・』


ぼそりと小声でメロは囁いた。


「その、以外にムッツリなんだなメロ・・・」


「あら〜いいじゃない。女の子はドキドキしたいものよ〜?」


「ちょっと君達、ちゃんとアルブムを追っているのかい?」


内線でライナが話してくる。


「ライナ隊長なんだか顔が赤いわよ・・・最低・・・」


「そんなわけない」


「どうなのかしら。ただ嬉しいだけならそんなに鼻の下伸びないわよ?」


ライナはハッとして口元を抑える。


「伸びてないわよ・・・最低・・・」


「君には叶わないな。ジークリンデ」


内線から聞こえてくる会話にメロの機嫌は良くなっていく。


「本当にライナが大好きなのねメロ」


『ひみつ』


メロは人差し指を唇に当てた。

 
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