ドラゴノーツ
□それでも時は止まらない
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『キュアァアアァァ・・・!!!!』
メロはドラゴンの姿で悲鳴を上げる。
「メロ!今助けるわ」
トアがこちらに向かってくる。
施設をぶっ壊して、此方へ向かってきた個体もあった。
多分カズキのギオだろう。
『いら・・・ない・・・!!!!』
メロは風圧を作り出し、トアごと吹き飛ばした。
そこに、アクチュアライズしたマキナ、アマデウス、ハウリングスターが上空に現れる。
「メロ。スピリタスを離せ」
ライナの声が聞こえた。
「止めろ!スピリタスを離すな!逃げろ!メロ!」
ハウリングスターが問いかけてくる。
『・・・』
メロはコミュニケーターに戻った。
「良い子だメロ」
『・・・スピリタスを楽にしてあげて』
コミュニケーターにもどっても、やはり、涙でぐちゃぐちゃな、悲しみで歪んだ顔で、ライナとハウリングスターを見つめた。
「・・・了解したよメロ」
「待てよ!待てよ!ライナ!」
『スピリタスは殺してって何度も言ってるの。ハウリングスター』
メロは内線モニターで、ハウリングスターとライナに伝える。
「ハウリングスター。従うんだ」
ライナは操縦綱を強く引っ張る。
すると、ハウリングスターは意を決して、また羽ばたいたスピリタスを一気に貫いた。
ドカンと破裂した音が辺り一帯に響いた。
「ありがとう」
『スピリタス・・・』
メロはまた新たに涙を流した。