短編集
□男装デート
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琵管曖は士傑高校一年生。
そんな曖は全身鏡の前で頷いていた。
『うん、胸は潰したし、ウィッグは被ったし、先輩に借りた服もぴったりだし完璧!』
曖は交際することになった肉倉とデートだった。
だが士傑高校は異性交遊は禁止。
なのであらかじめ肉倉が提案した男装のキャラになる。
『さて、行きますか』
曖は予定された場所に向かった。
すると肉倉は待ち合わせの目印の前にいた。
『肉倉せ・・・精児!待った?』
曖の定番の台詞に肉倉は心底呆れた顔をしていた。
「待っていなかったらこんな場所で時間は潰さない。貴様はいつになったら学習するのだ」
『えへへ。すみません』
曖は肉倉の腕に抱きついた。
(はーっ最高〜〜!この極上の二の腕に抱き付けるなんて至福)
曖がそう思っていると肉倉は曖の手を握った。
「琵管。動きにくいから手を握った方が動きやすい」
『はーい精児』
肉倉は曖の名前を呼んだらばれるのであえてデートの時は名前で呼んでいる。
曖は肉倉に手を引かれ、その極上の二の腕にドキドキした。