短編集
□ペロペロしたい!
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琵管曖は士傑高校一年生だ。
イナサと同じ推薦入学で入学した。
そんな彼女は最も気になっている先輩がいる。
今日も柱の横からストーキングしている。
(ぁあぁ〜〜!逞しい腕〜〜!ペロペロしたい〜〜!)
曖は腕フェチである。
個性のハーピーとは無縁だが、曖は昔から異常なまでの腕フェチだった。
(あの腕でごはん五合はいける!)
曖は今日も今日とて肉倉の腕を写メに納めた。
『はーっ!幸せー!』
曖は携帯を掲げながら静かにハーピーの翼で教室に飛んでいった。
曖は昼休みの食堂で昼食後に携帯を見て惚けていた。
『ぁあぁ〜〜!最高〜〜!』
「なに?またアンタ腕撮ったの?」
『そう!極上の極上中の極上の腕フェチによる腕フェチのための腕だよ!』
曖は熱くなり、机をバンバン叩く。
「はぁ〜〜!アンタの趣味がわからん〜〜!」
「昔からコイツは人の腕しか見てないよ」
昔からの友人が高校からの友人に説明している。
『ぁあぁ〜〜!この腕ペロペロ出来たら最高なのに〜〜!』
「コイツがヒーロー目指したのもヒーローの腕を生で直視したいからって理由だけどエリートなんだよねぇ」
「それな〜〜!私にも少しわけてほし〜〜!」
そのガールズトークに視線を送っていた人を曖たちは知るよしもない。