短編集
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(あー、なんで私夢に向かって頑張ってたはずなのに、なれてないんだろ)
罪七アイはそんなことを思って寝た。
(いっそここの日本じゃなくて、気軽に夢が叶う世界にいけたらいいのに)
そう思ったら深い眠りに落ちた。
『うーん、今日は携帯の目覚まし鳴らなかったなぁ〜!』
アイはベットの上で背伸びをした。
そう、いつものベットの上で背伸びをしたはずだった。
『なに、ここ・・・』
罪七アイは見知らぬ人の家にいた。
全くわからないのである。
(えっ、人さらい?えっ、えっ)
アイは辺りにあった孫の手を構え、ドアを開いた。
ガスンっと音がした。
「〜〜〜〜〜!!!」
うずくまるでかい黒ずくめの男性。
『は?ラッキー!逃げよ!』
アイは男を踏みつけ、蹴り飛ばして逃げ出した。
『ここ、どこ?』
走っていくうちに、日本でないことはわかった。
『うーん、困ったなぁ』
アイはトボトボスピードダウンして歩いていた。
するとさっきのでかい黒ずくめの男性が息を切らして走ってくる。
「おいっ!助けたのにこの仕打ちは酷いだろう!?」
男はアイを揺する。
『あばばばばば』
「とりあえず俺の家に戻れ」
アイは引きずられていった。