NOVEL

□もうすこし
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____ガチャ

俺は自分の部屋のドアが開く音に目が覚 めた。

っ、誰だよこんな時間に。

ワールドツアーがあるため毎日恐ろしい ほど忙しい毎日を送っている俺たち。

それに加えバラエティーも抱えている俺 は尋常じゃないくらいの疲れがたまって いて。

今日こそは進めようと思っていたゲーム も諦めて仕事から帰り、即寝た俺。

なんたって少しの睡眠時間も惜しいから 。

それを邪魔された俺はご機嫌ななめ。

「………誰?」

機嫌の悪さをそのまま声に出した。

「あっ、お、起こしちゃった?…ごめん ね」

その声に胸がドクンと鳴る。

……ソンミニヒョン

俺たちはメンバー公認で付き合っている 。

どっかのバカップルみたいに場所をわき まえずにイチャつくわけではないが、そ こそこラブラブだ。

宿舎では隠さずイチャイチャしているか ら、注意されたり、呆られたりするくら い。

だけどヒョンは恥ずかしがりやだから2 人きりじゃないときはあまり自分から甘 えてこようとしない。

まぁそんなヒョンも好きだけど。

「どうしたの?ソンミニヒョン」

体を起こしながら聞いてみる。

「ぇ…あの、…いや……」

小声で
何かを言おうとしているが 言えない様子でもじもじしながらドアの 前に立っている。

「…?、こっち、」

ベットをポンポンと叩くと、トボトボこ っちにきたヒョン。

…………久しぶりのヒョンだ。

楽屋で話すことはあっても、こうして宿 舎で話すのは久しぶりだから。

もう一度

「どしたの?ヒョン」

優しく聞いてみる。

「…あの、ね。眠れ…なくて。…まだ、 起きてるかなって思って……」

「おいで」

俺はもう一度布団の中に入り、ヒョンの スペースをあけた。

恥ずかしがりながらも隣に横たわり、俺 に背を向けた。

いつまでも初々しいなぁと思う反面、恋 人になって何年も経つのだからもう少し なれてくれてもなぁと思う。

まぁ俺だってヒョンにドキドキしないわ けじゃない。

むしろそれは想いが通じ合う前より頻繁 におとずれる。

ヒョンも同じなんだと思うと嬉しい。

だけど…もう少し素直でもいいかな。

「ほら、ヒョン」

照れてるヒョンをこちら側に向けて腰を 抱き寄せる。

そうするとやっと俺の顔を見たヒョンが 何かもの足りなさそうに見つめている。

……………あぁ、そういうことか

俺は黙って腕を伸ばす


それを見たヒョンは微笑んで俺の腕にあ たまをのせて、俺に抱きついた。

「…ふふ、好きだよ、キュヒョナ」

自然と潤んだ瞳で言われ、腰回りが疼く のを感じたが、無理させるわけにもいか ず、唇にそっとキスをした。

見つめ合い、もう一度深く口付ける。

「…っふ……ん……ぁ…」

止まらなくなりそうになったから舌でヒ ョンの口内を1周してクチュと音をたて て唇を話した。

蕩けるような瞳で俺を見るヒョンを少し 強引に胸元に引き寄せる。

少し経つとすぅすぅと吐息が聞こえてき た。

「…俺も大好きだよ……おやすみ、ソン ミナ」

静かにつむじにキスをした。



fin.

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