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□やっちまった企画!!ヒバツナキセキ!!!
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「どーもっスー!」

 ドアを開けるなりかけられた声に、恭弥は固まった。
 自分より背の高い相手を、険しい顔で見る。

「……ホストお断り」





 そう言って閉めようとすると、慌てたように相手はドアを押さえる。

「ち、ちょっと待って!」

「なに?」

 恭弥の冷ややかな目に一瞬怯んだものの、愛想笑いで言葉を継ごうとする相手を、じっと見る。

「えーと、おれのこと、知らないっスか?」

「ホストに知り合いはいないよ」

「だから、ホストじゃないっスよ。モデルっス、モデル」

 恭弥は、改めて相手を見た。
 確かに背が高く、手足のバランスもいいようだ。
 好みではないが、顔も整っている。だが。

「なぜ黄色?」

 そう、自称モデルの髪は黄色かった。

「おれ、キセリョータって名前なんで。黄色に浅瀬の瀬、涼しく太いで、黄瀬涼太」

 空中に指で書きながら丁寧に説明すると、黄瀬と名乗るモデルは何故か胸を張った。

「知らない」

 単純にしてあっさりと恭弥に言われ、モデルは少なからずショックを受けたようた。

「やっば、天狗になるには早いっスね」

 はあああ、と大きなため息をつくと、ばっと顔を上げる。
 その表情は、明るいものに戻っていた。
 それを見て、恭弥は少し彼に好印象を持った。

「それで、いったい何の用で来たのかな?」

 恭弥が話を戻そうとしたとき、不意に黄瀬の後ろから声がした。

「なにをしているんですか、黄瀬くん。ちゃんとご挨拶すませたんですか?」

 声がしたことより、その相手の存在に気づけなかったことに、恭弥は驚いていた。
 さらに追い撃ちをかけるように、エレベーター側から声が飛んでくる。

「あれ、黒子くん?」

 エコバッグを片手にした綱吉の声は、びっくりしている。

「沢田くんこそ、どうしてここに?」

 気配のなかった声の主もまた、わずかな驚きをにじませて綱吉を呼んだ。

           
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