夢小説→長編

□偉大なペン様シリーズ
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動物を見に行かないか?
何とも不思議なメール
送り主は やはり弟 孝(コウ)
ふっ この程度容易いわ
動物=野生=試合

アホ 見破れるわ
と 送り返したら
やっぱりか…じゃぁ応援とか来ない?
と 直球に頼み込んできたので

と こちらも直球に断った

別に 特別忙しいわけではない
今日はペン様は用事があるため(夕香ちゃんの見舞い)アタシ一人でブラブラすることにした
そういや 豪炎寺修也にペン様と夕香ちゃんの経緯話してなかったな
病室のドアを開けて驚く顔が目に浮かぶ(なんたってペンギンが見舞いに来てるんだから)
ま メモ渡してあるし大丈夫だろ

さほど心配するわけでもなく
前から気になっていたアクセサリーショップに向かう





『あ』



源田「律?一人なんて珍しいな」



『源田こそ、アクセに興味があったなんて意外』





店の中に居たのは シルバーアクセをガン見している源田
端から見れば怖い だってガン見 知り合いじゃなかったら 関わりたくないほどのガン見





源田「まぁ…な(律がこの店気にしてたから…なんて言えるか!)」



『?それより買うのか?買わないなら場所変わってくれ』



源田「あぁ」





横にそれた源田は アクセを見るアタシを監視
え?何で?万引きしそう?
そこまで落ちた覚えはない





『…なに?』



源田「いや?選ばないのか?」





無茶苦茶言うな
監視されて選べとか
神経おかしくね?
ため息をついて見ていた理由を聞いた





源田「(今後の参考までに…)特別意味はねぇよ」



『さいか…なぁ、何だったら選んでくれないか?』



源田「はぁ!?」





源田はこれでもかってぐらいの大声で叫んだ
お陰で店員に睨まれた





『うるせぇよ』



源田「わ、わりぃ…でも選べって…」





ほんのり頬を赤くしアワアワしだす源田
鬼道達が見たら爆笑物だな
写メ撮ってやろうか





『ダメか?』



源田「ダメじゃねぇ!」



『だから叫ぶな』





数分後 あれでもない これでもない と頭を悩ませている源田
一緒にいても面白味がないので
店内を回ることにした
あ この帽子 ペン様に似合いそうだ





源田「律」



『次は叫ばなかったな。どした?』





なにやらモジモジしはじめる
え?なに?乙女?
わけが分からず首をかしげて再び問い掛ける





源田「…ほら」





差し出してきたのは 可愛い袋
…こいつ 将来不安すぎる
いろいろ突っ込みたいが 流石に止まり袋を受け取った

店内で開けるわけにもいかず
近くの公園まで我慢
ベンチに座って源田に許可をもらった





『……』



源田「き、気に入らなかったか!?無理して付ける必要ないから!」





勝手にアワアワしだすのをスルー
袋の中から出てきたのはシンプルな十字のネック
源田のセンスが意外すぎて固まってしまったのを勘違いしたんだろ
早いこと訂正しないと
余計アワアワしだす





『物凄く気に入った。ありがと源田』



源田「そ…そうか(良かった)」



『お礼と言ってはなんだが…ほら』





さっきの店で見つけた物を源田に渡す
いつ買ったって?源田がアクセと格闘してるとき
中には





源田「リストバンド…」



『イメージカラーのね』



源田「(律が俺に贈り物!)ありがとな!大切にする!」





そんなにリストバンドが欲しかったのか
満面の笑みで頭を撫でる源田
ちなみに 撫でるのを許しているのは 源田と風丸だけである
理由は オカンだから





『さて、そろそろペン様を迎えに』
豪炎寺「ホントにここに居たんだな…」



源田「豪炎寺!?」





頭にペン様を乗せた豪炎寺修也
少し窶れた表情をしているのは気のせいだろ(つか絵がシュールだ)





『送ってくれたのか?助かる』



源田「送る?たまたまここに……まさか」





たまたま?有り得ないから
時間を無駄に過ごすのは嫌いなんでな
豪炎寺修也からペン様を回収してお礼を言う





豪炎寺「いろいろ聞きたいんだが」



『質問の答えはペン様のメモに書いてあっただろ?まだ聞くか?』



豪炎寺(何故俺が聞きたがっていたことが分かった…流石にペン様と夕香の経緯には驚いた)



『ペン様回収したし、欲しかったアクセはゲットしたし、帰るか』



源田「送る」





同時に源田の携帯がなった
タイミングの良さはピカ一だな
相手は差詰サッカー部だな

苦い顔をして携帯を閉じ





源田「…わりぃ」



『鬼道だろ?アタシが一緒に居ないかどうか聞かれただろ』



源田「流石に疲れてるだろ?後は何とかする……豪炎寺修也、律に手ぇ出すんじゃねぇぞ」



『オカンは心配性なんだよ』





去り際に 誰がオカンだ と呟いた
さて 何故か豪炎寺修也と二人になってしまった
別に無言が苦しいわけではないが





『言いたい事があるなら言え。見られてたら気が散る』



豪炎寺「すまない」





こいつ 分かってんのか?
謝るなら 見るのをやめると思っていたのに 口だけかよ
ため息をついて頭の上にいるペン様を抱き抱える





『楽しかったか?』





クァと 目を細めて鳴くペン様
どうやら様態は良い方に向かってるようだ





豪炎寺「…なぁ」



『何』





やっと口を開いたか
ため息混じりに返事をすると 次は
あー とか えっと とか その とか
せめて日本語で話そうか





『はぁ……ペン様にご飯くれたみたいだな、礼を言うよ。それについて聞きたいんだろ?ペン様は好き嫌いないし何でも食べれるから問題ないよ』



豪炎寺「…何故分かった」



『素直すぎる。顔に書いてある』





顔を赤くして 俯く豪炎寺修也は年相応に見えた





(送ってくれてありがと)
(…また会えるか?)
(ペン様が見舞いに行けばね)
(……)
(はぁ、はい、アタシの連絡先)
(っ!?必ず連絡する!)
((ほんと素直。嫌いじゃないけどね))
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