‡story2
□恵みの雨
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ある休日の事
キラは困っていた
「うわぁぁぁんっ!!」
「マリア、泣かないで…?」
まるで土下座するかのような姿勢でわんわんと泣きじゃくるマリアを宥めるキラ
「やぁだぁ!
マリアちゃんと面倒見るから!!
ご飯もお散歩もちゃんとする!」
「そんな犬猫みたいな事を言わないの!
とにかく…難しい、かな…」
「やぁだぁぁぁ!」
「ただいま帰りましたー
……どうしましたの?」
回覧板を回しに行って、つい同じマンションのママ友と話し込んでしまったラクスは帰宅して二人の様子に目を瞬かせる
「ラクス…お帰り…
いやぁ…ちょっと、ね…」
「ま、ママ…
マリア、弟か妹欲しいの…でも、パパがダメって…
マリアちゃんと面倒見るからぁ!!」
「あらあら…マリア、弟か妹は今すぐには無理ですわ…」
ラクスの言葉に大きな瞳が潤み、ボタボタと涙が溢れる
「赤ちゃんは、1年くらいしないと会えませんの
だから、それまで我慢しましょうね?」
優しく微笑むラクスにマリアは分かった、と泣き止み
キラは目を見開き言葉を失ってしまう
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