‡story2
□雨、時々雷
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「…全く…いきなり連絡してきたかと思えば…
急にあの女の犯罪資料とここの住所だけ送ってくるから何かと思っただろ…」
「やー、助かったよアスラン
しつこい元カノ撃退の為にも持つべき物は警官の友達だよね!」
残された室内で、幼馴染みと談笑する
「俺を都合良く使うな!
とりあえずその手紙も渡せ。脅迫の証拠として預かる」
キラの手から手紙を奪い取り、部下に押収物として保管させる
「まさか、俺達が追っていた麻薬取引の大元がこんな陳腐な罪で連行出来るとはな…」
「は?全然陳腐な罪じゃないでしょ?
僕の、ラクスとマリアが危うく傷付けられる所だったんだよ?
重大な罪でしょ。死刑に値するね」
「あー分かった、分かった…陳腐な罪とか言って悪かった
とりあえず、あの女は叩けば埃しか出なそうな奴と深く繋がってたからな…
暫く塀の外には出て来ないだろうよ」
目付きが鋭くなったキラに素早く謝罪をし、今日は帰ると告げる
「ラクスさんとマリアちゃんに宜しくな
今度、カガリと遊びに行くよ」
「手土産は二人が好きなケーキと、ラクスには圧力鍋マリアには絵本で宜しく」
「キラ…お前図々しいな…
ま、今回の事で俺の株も上がっただろうから、考えとくよ」
じゃあな、と片手を上げて帰って行くアスランを見送り
キラも愛する家族の待つ家へと帰って行った
後日、キラからケーキ屋の名前と種類、圧力鍋のメーカーとサイズ、絵本の指定がメールで送られ
本当に手土産として買って行くアスランとカガリだった…
end