‡story2
□雨、時々雷
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何時ものように定時に仕事を終わらせ
さあ、今日はラクスとマリアに何をお土産に買って帰ろうかな〜とウキウキしながら帰り支度をしていると
来客を知らされ、応接室に向う
「全く…用があるなら定時の時間内に来てよね…
失礼します、お待たせ致しました。ヤマトです」
ブツブツと文句を言いながらも
取引先かもしれないので応接室には笑顔で入室する
「キラ!会いたかったわ!!」
「わっ……誰…?」
「ちょ…冗談だとしても酷いんじゃないかしら?
仮にも元カノよ?」
いきなり抱き付いて来た女性を引き剥がし
マジマジと顔を見て過去の記憶を探る
「………あぁ!!うん、元カノだったね!
で、何か用?」
僕がラクスに辛い思いをさせるきっかけにもなった元カノだと思い出し、用件を尋ねる
ぶっちゃけ名前はまだ出てきてない
「あんた、ホントに別れると淡白ね…
まあ、いいわ。私、今フリーなの
ヨリを戻さない?」
「無理。僕、既婚者だから
じゃ、用件それだけなら帰るね?
お土産買って帰らなくちゃだから」
しなだれかかってくる元カノを再度引き剥がし
片手を上げて早口に告げ、応接室を後にする
今からじゃ二人の好きなケーキ屋のケーキ、品切れかなぁ…とか考えながら帰路に着く
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