‡story2
□百一年目の恋
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「え…あ…うん…(やっぱり覚えてない、よな…生まれ変わりだもんなぁ
それにしても、生まれ変わりなのにあんま変わってないな)」
丁寧に頭を下げられ慌てて軽く会釈する
「『きっと君を探し出すから…』」
ラクスの呟きに小さく声をもらし見つめる
「そう言ったのになかなか見付けてくださらないので
私が来てしまいましたわ」
くすくすと微笑んで言いながら服の胸元のボタンを外しチェーンを引くと指輪が通されていた
「!?それっ!!」
「生まれ変わる時に、持って来れないと思っていましたが…
産まれた時、ずっと手を握っていて、無理矢理開いたら中にこれがあったんですって…」
微笑んで言いながらチェーンを外し指輪をキラの手に乗せる
それは、百年前のラクスに渡した目印の指輪だった…
「学校も…家の近所も探したのに、いなかったじゃないか…」
微かに涙目になりながらラクスを抱き寄せる
「…ごめんなさい…同い年には生まれ変わる事ができなくて……」
苦笑を浮かべつつも腕を伸ばし優しくキラの頭を撫でるラクス
「キラ…今度はずっと一緒にいれますわ…」
「うん…ラクス…会いたかった…」
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