†story
□我が儘？姫〜行方〜
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「では、皆さん、行ってきますです」
『行ってらっしゃいませ、イヴ様』
お出かけ用のワンピースに身を包み使用人達に丁寧に頭を下げ、挨拶を交わして城を後にするイヴ
これはここ最近、毎日の光景で、どうやらイヴは街に遊びに行っているらしい…というのは分かるが、
何処で、誰と、何をしているのかが全く把握出来ていないのだった。
何度もルナマリアやシン等、体力のある者、観察力のある者等が尾行したが、
相手は一国の姫とはいえ子供…ありえない場所ばかり通るのだ。
人の家の塀をよじ登って密接した住宅街を真っ直ぐに突っ切ったり、堂々と庭を歩いて行く始末…
途中までは追えても、子供の体格でしか通れない道等を通ったりもする為、必ず見失ってしまい、夕方イヴが城に帰って来るのを待つしかないのだった。
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