‡story2

□【私は】お父さんの本当の娘だった【連れ子】オマケ
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ラクス、キラの場合(ID:K1ralAcuS)

メグムからの電話で1度は出たものの、ついでに出そうと用意していた手紙を忘れた事に気付き慌てて引き返し
誰もいないリビングに、二人はそれぞれの自室で仕事と課題をしているのだろうと想像して小学校へ向かおうと廊下を歩いていた時
キラの仕事部屋の中から微かに話し声が聞こえ、二人でいたのかと思いながら足を止めると
漏れてきた内容に息を飲む

「うそ…マリア……」

愛するマリアに知られてしまった事は衝撃的で上手く言葉が出ない

残酷な事実を知られてしまったショックと、
マリアとキラの関係を名実ともに父娘だと言える喜び
二つの気持ちがない交ぜになって、悲しめばいいのか喜べばいいのか解らない

しかし、聞こえてくる内容はただただ、マリアがキラを大好きだという事実

「……良かった…」

マリアがキラを拒絶しなくて良かった、と本当に思った
そして、キラもようやく許されたのだと思うと視界が滲む

今までずっと片隅にあったモヤモヤとした気持ちは消え去り、ようやく本物の家族になれた気がする

ふと、室内の会話に自分が話題にあがった

お腹の子の為にも内緒にしようと話し合っているようで、ふむ、と考える

自分はどうするべきなのか

(盗み聞きですし…知らないふりをした方がいいかしら…
でも、そうなると三人して秘密を抱えて…キラに似て鋭いメグムが怪しみそうですわね……
あの子、マリアの前では無邪気な弟キャラですから…キラに被害がいきますわよね…)

見た目だけでなく、裏表のあるところまで似てしまったメグムを思い浮かべ
極度のシスコンで普段からマリアがベッタリなキラに対抗心を燃やしているだけに違った問題が起きかねない

「…よし、乗り込みますか…」

ポン、と膝を叩いて立ち上がり、扉と向かい合うと勢いよく開け放った


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