It's my world

□9話
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『んー。せっかくの海だし泳いでこようかな』
「「(ていうかさっきの鬼灯/鬼灯さんの声ってどうだしたんだ……?」」
海に少し(足だけ)入って水平線をみる。
うん。やっぱり綺麗だ。
「霊歌ちゃーん。一緒に泳ごー!」
『!いいですよ!私意外と泳げるんですよ!』
上に羽織っていたパーカーを脱ぎ捨ておもむろに海に飛び込む。
『(やっぱり沖縄の海はきれいだなぁ』
あ、いまさらだけど私達沖縄に来てたんだよね(笑
あ、白澤さんがこっち来る。
海面へと顔を出してみると白澤さんが丁度私のところに着いたときだった。
「霊歌ちゃん」
『白澤さん?』
「いつ約束守ってくれんの?」
『約束とは…あの接吻のことでしょうか』
「そうそう」
『じゃあ今してあげますよ?』
「え、」
ちゅ…
『どこに、とは言われていなかったのでほっぺでもいいですよね!!』
「いい様です。」
『わ、鬼灯さん!!』
白澤さんががっくりと項垂れる横で鬼灯さんがふっと鼻で笑う。
見る人が見たら相当腹立つ顔してるよ鬼灯さん……!
そういえば桃太郎さん…と見回してみると砂浜で体育座りをしてこっちを見ていた。
ぼっち感ハンパねぇ……………。
「白澤さんが私を誘った理由が分かりました。」
「うぅ…霊歌ちゃん…僕、口がよかった………」
『乙女の唇をそう易々ともらえると思ったら間違いですよ』
それより桃太郎さんとこ戻りません?すごく切ない顔で見てくるんですけど
そう付け足して言うと白澤さんと鬼灯さんはハッと砂浜を見て浜へと上がっていった。
私も戻ろう。
それにしても……
白澤さんの背中の角ってあれどうやって寝るんだろう…
服もシーツも穴空くよね。あ、横向いて寝れば大丈夫か。
今度聞いてみようと思う。
「そうだ。スイカ持ってきたんだけどスイカ割りやらない?」
「良いですね。白澤さんちょっと埋まってくれません?割るんで」
「割るものが違う!!」
『いいですね!スイカ割りやりましょう!』




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