It's my world

□2話
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 食事を終え、出かける準備をしようとしているところであることに気がついた。
私、制服のまま寝ちゃって制服シワだらけじゃん…!
そう、つまり着る服がない。
『白澤さん大変です。なんと、制服がシワだらけです。』
そしてもう一度口を開きかけたとき、白澤さんは私が次に言おうとしていたことが分かったのか「…それは困ったね…」と考える素振りを見せてから「あ!」と声を上げて自室へと向かっていった。
……あらためて見ると、ずいぶんとひどい格好である。
これクリーニング出さないと…まず天国にクリーニング屋があるか……てかそれ以前にお金ないや←うん。
 白澤さんが自室へ戻ってからしばらく経過し、白澤さんの部屋の扉を眺めているとバァン!!という音と共に扉が開いて笑顔の白澤さんが出てきた。
「はいこれ、霊歌ちゃんにあげる。」
そしてズイ、となにかを手渡しされ私はその渡された物をひろげた。
『これは…』
今私が手にしているのは白澤さんとおそろいの割烹着、そして白澤さんがいつも(?)割烹着の下に着ているものの色違いの服。といっても丈は短めのものだけど←
『ラインが青…』
「あ、ごめん。色、気に入らなかった?」
『いえ、この色…私全部の色のなかで一番好きなんです。』
無意識に戴いた服を抱きしめる。
「…霊歌ちゃ『あ、でも少し薬臭いですね…』…………」
「白澤様………」
「いや、大丈夫だよ桃タローくん。精神的ダメージとか受けてないから。結構鈍くてこれは手ごわい…とか思ってないから。」
「全部口に出てますよ白澤様」
なんて二人が会話をしているのも知らず、霊歌は『早速着替えきますねー』と一番安全であろう桃太郎の使用している部屋のなかへと姿を消した。
白澤さんが部屋入ろうとしてもお母さん(桃太郎)がきっと止めてくれるよね!
                   
☆5分後☆
                   
『どうでしょうか白澤さん!桃太郎さん!』
私は着替え終えると、桃太郎さんの部屋からでてくるりとまわった。
今の私の格好は白澤さんにいただいた服と、奇跡的にシワが少なかった制服のスカートを合わせて着ている。そして白澤さんにいただいた服は大きすぎたため袖口をまくり袖の長さを調節した。そして割烹着の前のボタンは開けてある。
(※要望がありましたら服装だけでも絵描きます。)
「お、霊歌ちゃんいいじゃん!似合ってるよー!」
「そうですね、いいとおもいますよ?でも白澤様の服大きすぎですね…」
『でもなんか理系に見えません?白衣みたいで科学者っぽくないですか?』
もう一度くるりと回転する。
「「確かに」」
二人の声がハモり、そしてその言葉に機嫌を良くしたのか、霊歌は満面の笑みで『今日から私は科学者、紬屋霊歌であります!』とメガネをくい、と上げる動作をした。
まぁ、メガネはかけてないんだけどね←
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