It's my world

□4話
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 風呂も入ってスッキリして鬼灯さんの元までいこうとすると、白澤さんの声が聞こえた。
「霊歌ちゃんはどこだ!!」
「…風呂入ってますよ。そろそろ上がると思います。」
「ってことはナニのあとか!?ナニのあとなんだな!!?」
「あなたと別れてから30分経ってませんよ。私にそんな早技無理です。」
一体なんの話をしているのやら…
私は懸命に笑いをこらえながら『あがりましたよー』と二人に駆け寄った。
「霊歌さん、服のサイズ少し大きかったですね。」
「ってなんで鬼灯の服着てんの!?」
『あ、ごめん。鼻血で汚しちゃって…天国にクリーニング屋とかってある?』
「(あれ?なんか急にタメ口になってる…?)」
それにしても…………
キョロキョロと鬼灯さんと白澤さんを交互にみる。
『二人ってほんとよく似てますよね?』
「「…………………………」」
二人がぴた、と固まる。
『同族嫌悪ってやつですかね?』
「「…………………………」」
『てゆーかケンカップル?すごくお似合い!!?……………』
ゴッ、と音が頭上でして、痛みが全身を駆け巡った。
鬼灯さんが殴った!!!
痛いところを両手でおさえて涙目でしゃがみこむ。
「こんなやつと恋仲になるのなら閻魔大王の前で猫耳つけてにゃんにゃん言っているほうがマシです。」
『にゃ、にゃんにゃん!!!!!!!!』
「なっ……僕だってこんなやつと恋仲なんて絶対嫌だよ!!!そして霊歌ちゃんにゃんにゃんで反応しちゃだめ!」
『なーに言ってんですか。今日は鬼灯さんとにゃんにゃんするんだろ?そうなんだろ?それしか考えられないマジケンカップル最高!!!!』
「……霊歌さん、腐女子ってバレてからなのかいろいろ崩壊しましたね。」
『あ、ありがとうございます』
「褒めてねぇよ」
鬼灯さんにそこそこひどいつっこみをもらったところで白澤さんがそういえば、と話題を変える。
あれ?なんか嫌な予感。
「さっき鼻血だしたときさ、具合悪かった?僕からしたら少し肌寒いくらいの室温だったし暑くて〜ってわけどもなさそうだし…」
あ、それはあれですね。白澤さんの笑顔がかわ…まぶしすぎてw
なんて言えないし、予感的中だし。
『さぁ?なんででしょう?』
とりあえずこまったようにニコッと笑ってみる。
くるりと踵を返した霊歌は顔を赤く染めたことに気付かない。
                                      
(それより、これから服どうしよ)
(僕が買ってあげるよ!)
(EU地獄にいって"私が"頼めば作ってくれますよ)
(………………どうしましょ)
((………スルー?))
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