novel-1-

□スキ。
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「じゃあ、おつか…「待って!」
咄嗟に愛原の手を取っていた。
突然のことに愛原は驚いた顔をしていた。
でも、一番驚いたのは当の本人である俺だと思う。
俺自身ですら、自分のしたことに頭がついていっていない。
ただ1つだけ分かるのは、このまま離れたくないって思ったって事だけだ。
「えっと…どうしたの?」
躊躇いがちに俺に問いかける愛原の顔には戸惑いの色が見られた。
「いきなりごめん、愛原…」
「ううん、私は全然大丈夫だけど…」
貴方は何かあるんじゃないの?
そう言いたげな愛原の視線に俺は自分の心の奥底に沈めていた気持ちが浮上してくるのを感じた。
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