死龍の軌跡
□二十六章
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リン「・・っ!?」
今まで意識を失ってた・・・?
ガリアス「思っていたよりも早いな。」
大分ハッキリしたので周りを確かめると膝を付き武器を杖代わりにしつつも戦える意志があるエリウッドとヘクトル。しかし、シルフはうつ伏せにのびていた。
エリウッド「気が付いたか!」
ヘクトル「お前、あれ直撃したんだぞ!」
しかし、そんな事を言われても何が起こったのか分からないリン。
ガリアス「破壊斬撃の妖刀シヴァの斬られた物全てを爆破する刀を地面に突き刺した衝撃の全周囲の波状攻撃。普通は全身バラバラになるのによくよけたな。」
刀を肩にのせながらゆっくり歩きながら言った。
ヘクトル「説明どうも!!」
きしむ体に鞭を入れ立ち上がるヘクトル。
エリウッド「はあぁ!!!」
リン「ガリアス!!」
エリウッドとリンも動き出した。
ガリアス「これはまずいか」
瞬時に倒立しつつ腕を交差させカポエイラでエリウッドを吹き飛ばす。
直ぐに立て直しヘクトルに対応した。直ぐにリンが仕掛けて斬りあう。やりあううちにガリアスが苦戦し始め二人同時に睨み合った。
ガリアス「くっ!」
ヘクトル「お前、やっぱりそうか。」
ヘクトルは何か気付いたのか笑った。
ヘクトル「お前は暗殺者だ。だから常に一対多でも一対一の状況を作って短期決着を付けるのがお前の戦い方だ。」
ガリアス「・・・・・・。」
ヘクトル「だからお前は長期戦にはめっぽう弱いはずだ。」
ガリアス「・・・・・・。」
沈黙は即ち肯定。
リンは気づけなかったが確かに最初と比べると明らかに息が上がっている。一対四が余計彼を疲れさせているのかもしれない。
ヘクトル「オラッ!」
ヘクトルは蹴りをいれガリアスを怯ませた。更にリンが追撃を入れエリウッドも参戦した。
ヘクトル「二人とも離れろ!!!」
何処から持ってきたのか大きな木箱を持ってきたヘクトルがガリアスに投げつけた。
リンは逃げる間際にガリアスをいなしながら木箱の中心においやった。
そして木箱がガリアスに直撃した。
だが、リンが近づいた時
【ボコッ!】
ガリアスに投げられたはずの木箱がリンに投げられている。しかも、箱は真っ二つに斬られていた。
ヘクトル「あぶねえ!!」
咄嗟にヘクトルがリンを突き飛ばしたが
【バコオォンン!!!!】
ヘクトルは爆撃を直撃して壁に叩き付けられ一度血を吐いて動かなくなった。
エリウッド「ヘクトル!!」
エリウッドは背後から斬りかかろうとしたが
ガリアス「無駄だ」
直ぐにいなされ次に来るリンぶつかり合う。
リンが隙をつき足払いを仕掛けるが宙返りでかわされ逆に無防備に晒されたがエリウッドが間に入って体制を整えた。
エリウッドは終始ガリアスの斬撃をいなしながら戦うのに精いっぱいだった。
エリウッド「(隙を見せれば確実にやられる。でもどうすれば・・!!)」
だが、考えている間にエリウッドはガリアスから無理やり離された。間を入れずにリンが入り
エリウッド「ハアァ!!」
背後からレイピアでガリアスの胸を串刺しにした。いくら不死身の体でも急所は堪えるはず。
しかし、ガリアスは何事もなかったかのように後退でエリウッドごと壁に張りついた。
ガリアス「確かに俺は持久戦は苦手だ。でもまだ許容範囲何だよね。」
ガリアスは刀を逆手に持ち自分に刃を向けた。リンはガリアスが何をしようとするかわかった。
リン「!!!エリウッド!逃げて!!!」
リンの言葉は届かずエリウッドは固定されて動けない。そしてガリアスが自分ごとエリウッドを刺し貫こうとした時
エリウッド「すまないリンディス!後を託す!!」
リン「え?」
ガリアス「何?」
エリウッドは左手から聖水のビンを取り出し破壊した。
【ザクッ!!】
エリウッド「がっ・・!」
その直後エリウッドは右肩を貫かれたが
ガリアス「ガハッ・・!?」
聖水が首元に振りかかりかかった部分の肌が焼けただれ苦しみだした。直ぐに刀とレイピアを抜こうとしたが刀にも聖水がかかっておりエリウッドは爆破せずにすんだ上にガリアスに大きな一撃を与えた。
ガリアス「やって・・くれたな・・・。」
そう言った後に血を吐きだした。
リン「シルフ、ヘクトル、エリウッド。ありがとう。後は私が決める!!」
お互いフラフラな中で最終局面を迎えた。